ノートPCのポートが足りない……そんなときに便利なのがUSB-Cハブです。特に、パソコン本体に電源を供給しながら周辺機器をつなげられる「PD給電対応」モデルは、充電用ポートを占有せずに済むのが大きなメリット。この記事では、GEEKOMが販売するPD給電対応のUSB-Cハブについて、スペックやモデルごとの違い、実際の使いどころを解説します。
GEEKOM PD給電対応USB-Cハブとは
GEEKOMは、2003年設立の深圳に本社を置くミニPCメーカーです。同社はミニPC本体だけでなく、アクセサリーラインとしてUSB-Cハブやワイヤレスキーボード、ポータブルモニターなども展開しています。その中のひとつが、今回紹介するPD給電対応のUSB-Cハブです。
PD(Power Delivery)は、USB Type-C端子を使って最大100Wまでの電力を送受信できる規格のこと。このハブはUSB-Cポートからパソコンに給電しながら、同時にUSBメモリやLANケーブル、外部ディスプレイなどを接続できるのが特徴です。つまり、ノートPCの充電ポートをハブで「中継」することで、ポート不足を解消しつつバッテリーも減らさずに作業できます。
現在、GEEKOMのUSB-Cハブには主に「5-in-1」と「10-in-1」の2タイプがあります。どちらもPD給電に対応しており、最大100Wのパススルー充電が可能です。
2つのモデルを比較:5-in-1と10-in-1の違い
まずは、GEEKOM PD給電対応USB-Cハブの2モデルをざっくり比較してみましょう。
| 項目 | 5-in-1 USB-C Hub | 10-in-1 USB-C Hub |
|---|---|---|
| ポート数 | 5ポート | 10ポート |
| PD給電 | 最大100W | 最大100W |
| HDMI出力 | 4K(30Hz) | 4K(30Hz) |
| 有線LAN | 1000Mbps | 1000Mbps |
| USB-Aポート | USB3.0×2 | USB3.0×3 |
| その他出力 | – | VGA、SD/MicroSD、オーディオジャック |
| 価格目安 | £29.99 | €39.99 |
それぞれのモデルについて、もう少し詳しく見ていきます。
1. GEEKOM 5-in-1 USB-C Hub(モデル:DS530B)
GEEKOMの5-in-1 USB-Cハブは、コンパクトサイズで持ち運びに優れたモデルです。入力はType-C(USB3.1)で、出力ポートは以下の構成になっています。
- USB3.0ポート×2(データ転送速度5Gbps)
- RJ45有線LANポート(1000Mbps)
- USB-C PDポート(最大100W給電)
- HDMIポート(4K解像度・30Hz出力)
本体サイズは103×33×14.25mmと非常に小さく、重さも軽量です。素材はアルミ合金とABSで構成されており、放熱性と耐久性を両立しています。
メリット
- 小型・軽量でバッグに入れてもかさばらない
- 100W PD給電に対応しているので、多くのノートPCを充電しながら使える
- 有線LAN搭載でWi-Fiが不安定な環境でも安定した通信が可能
- HDMIで4K出力に対応しており、外部モニターに拡張できる
デメリット
- USB-Aポートが2つしかないため、マウスやキーボード、USBメモリを同時に多く接続するには物足りない
- HDMI出力が4K 30Hzまでなので、動画編集など高フレームレートが求められる用途には不向き
向いている人
- 出張先やカフェなど、持ち運びを重視する人
- 最低限のポート拡張(LAN+HDMI+USB2個)があれば十分な人
- 薄型ノートPCでポート不足を感じている人
向いていない人
- 複数のUSB周辺機器を同時に接続したい人
- SDカードやマイクなどを頻繁に使うクリエイター
- 自宅やオフィスで据え置きのドッキングステーションとして使いたい人
購入前の注意点
公式サイトのレビューでは「作りがしっかりしている」「問題なく動作する」といった声が複数確認されています。特に、4K動画の再生やPlexでのストリーミングでも不具合なく使えたという報告があります。ただし、使用感には個人差があるため、あくまで参考情報として捉えておくとよいでしょう。
2. GEEKOM 10-in-1 USB-C Hub
10-in-1モデルは、より多くのポートをひとつにまとめたフルスペックのドッキングステーションタイプです。オフィスや自宅での据え置き利用を想定した設計になっています。
搭載ポートは以下のとおりです。
- HDMI(4K 30Hz)
- VGA(1080P 60Hz)※HDMIと同時出力可能
- USB-A 3.0×3(5Gbps、給電は5V/1.5A)
- RJ45有線LAN(Gigabit Ethernet)
- USB-C PD(最大100W、充電専用)
- SD/MicroSDカードスロット(最大128GB対応、読込70Mbps/書込90Mbps)
- 3.5mmオーディオジャック(マイク+音声出力)
メリット
- デュアルモニター出力が可能(HDMI+VGA)
- USB-Aポートが3つあるので、複数の周辺機器を接続しやすい
- SD/MicroSDカードリーダーが内蔵されており、カメラやスマホのデータ移動がスムーズ
- オーディオジャック搭載でヘッドセット接続もできる
- 30日間返金保証と3年保証が付いている
デメリット
- 5-in-1モデルより大型で、持ち運びにはやや不向き
- 価格が5-in-1より高い(€39.99)
- HDMIが4K 30Hzまでのため、高リフレッシュレートのモニターには非対応
向いている人
- 自宅やオフィスで複数モニターを使って作業したい人
- カメラで撮影した写真や動画を頻繁にパソコンに取り込む人
- 有線LAN+USB機器+外部ディスプレイを同時に接続したい人
向いていない人
- あくまで携帯性を最優先する人(その場合は5-in-1がおすすめ)
- 最低限のポートしか必要としない人
- 4K 60Hz出力が必要な人
購入前の注意点
公式の製品ページでは、以下のような使用上の注意が明記されています。
- 本体は放熱板としても機能するため、データ転送中に筐体の温度が約45℃まで上がることがあります。これは正常な動作です。
- PDケーブルの抜き差し時に、接続中のUSBデバイスが瞬間的に切断されることがあります。ファイルのコピー中などは、電源ケーブルを抜き差ししないようにしてください。
これらの点はあらかじめ把握しておくと、いざ使ったときに「故障かな?」と不安になるのを防げます。
PD給電を活用するメリットと注意点
ここで、PD給電対応ハブを使ううえでの基本的なポイントを整理しておきます。
メリット
- ノートPCの充電ポートを占有しない:ハブ経由で電源を供給できるので、パソコン本体の空きポートをほかに使えます。
- ケーブル管理がシンプルになる:電源ケーブル1本で充電+データ通信ができるので、デスク周りがすっきりします。
- 100Wまでの出力に対応:多くのノートPCやタブレットが急速充電の対象になります。ただし、パソコン側の受電能力にも依存する点に注意です。
注意点
- すべてのUSB-Cデバイスで使えるわけではありません。パソコン側のUSB-Cポートが「PD給電に対応していること」が前提です。
- 付属のACアダプターを使う場合、ハブ経由で供給できる電力は、接続するアダプターの出力に依存します。100Wの給電を謳っていても、アダプターが65Wしか出力できなければ、パソコンには65Wまでしか届きません。
- ハブ自体も電力を消費するため、パソコンに届く実際の電力は、アダプター出力からハブの消費分を差し引いた値になります。
GEEKOMのUSB-Cハブはどんな人におすすめ?
ここまでの内容を踏まえて、改めてGEEKOMのPD給電対応USB-Cハブが向いている人を整理します。
- 薄型ノートPC(MacBookやWindows系薄型モデルなど)を使っていて、ポート不足を感じている人
- 外出先でも有線LANや外部ディスプレイを接続したいビジネスパーソン
- デスク環境をスッキリさせたい人
- GEEKOMのミニPCを使っている人(純正アクセサリーとしての親和性が期待できる)
逆に、以下のような人にはあまり向かないかもしれません。
- 4K 60Hzでの映像出力が必須の人(これらのモデルは30Hzまでなので、ゲーミング用途には不向き)
- 持ち運びをまったくしない据え置き専用で、さらに多くのポートが必要な人(その場合はより大規模なドッキングステーションを検討したほうがよい)
- とにかく安いハブを探している人(GEEKOM製品はコストパフォーマンス重視ではあるが、最安値というわけではない)
GEEKOM PD給電対応USB-Cハブに関するよくある疑問
Q. GEEKOMのハブはMacBookで使えますか?
公式情報では特定の機種への対応は明記されていませんが、USB-C PD給電に対応したノートPCであれば、基本的に使用可能です。ただし、MacBookの場合はM1/M2/M3チップ搭載モデルで外部ディスプレイ出力に制限があることがあるため、実際の動作はご自身の環境でご確認ください。
Q. HDMIで出力できる解像度は?
両モデルとも最大4K(3840×2160)@30Hzまで対応しています。フルHD(1920×1080)であれば60Hzで出力可能です。10-in-1モデルはHDMIとVGAの同時出力も可能で、その場合はHDMIが4K、VGAが1080Pでの出力になります。
Q. PD給電は何Wまで対応していますか?
両モデルとも最大100WのPD給電に対応しています。ただし、実際の給電量は接続するACアダプターの出力とパソコン側の仕様に依存します。
Q. 5-in-1と10-in-1、どちらを選べばいいですか?
持ち運びがメインなら5-in-1、自宅やオフィスでの多機能なドッキングステーションとして使いたいなら10-in-1が適しています。必要なポート数と使用シーンで判断するとよいでしょう。
GEEKOM PD給電対応USB-Cハブを選ぶ前に確認すること
購入前に、以下の点をチェックしておくと失敗が少なくなります。
- パソコンのUSB-CポートがPD給電に対応しているか(仕様書やメーカーサイトで確認)
- 必要なポートはどれか(USB-Aの数、有線LANの有無、SDカードスロットの要否など)
- モニター出力は4K 30Hzで十分か(それ以上が必要なら別のモデルを検討)
- 持ち運びの頻度(毎日持ち歩くならコンパクトな5-in-1が便利)
価格や仕様は変更されることがあります。購入を検討する際は、必ず公式サイトや販売ページで最新情報を確認するようにしてください。
まとめ:用途に合わせて選べるGEEKOMのPD給電ハブ
GEEKOMのPD給電対応USB-Cハブは、100Wまでのパススルー充電に対応しながら、さまざまな周辺機器を接続できる便利なアイテムです。
- GEEKOM 5-in-1 USB-C Hub:軽量コンパクト。出張や持ち運び中心の人に。
- GEEKOM 10-in-1 USB-C Hub:多機能なポート構成。自宅やオフィスの固定環境でフルに活用したい人に。
どちらのモデルにも共通しているのは「PD給電で充電しながら使える」「有線LANとHDMI出力を備えている」というコアな機能です。あとは、自分にとって必要なポートの数や、持ち運びのしやすさを優先するかどうかで選ぶとよいでしょう。
製品の詳細や保証内容は公式サイトでご確認ください。ご自身の使い方に合ったモデルを選んで、快適なデスク環境を整えてみてはいかがでしょうか。

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