手のひらサイズのボディに、最新のRyzenプロセッサーを搭載したパワフルなミニPC、それが「GEEKOM NUC A8」シリーズです。
デスク周りをスッキリさせたいけど、性能は妥協したくない。そんな方に向けて、今回はGEEKOMが展開するA8シリーズのモデル別の特徴や、実際のパフォーマンス、選び方まで徹底的に解説していきます。
「A8」と「A8 Max」の違いって何?どのCPUを選べばいいの?という疑問にもお答えしますので、購入を検討されている方はぜひ最後までご覧ください。
GEEKOM NUC A8シリーズとは?
GEEKOM NUC A8シリーズは、台湾のGEEKOM社が展開する高性能ミニPCのフラッグシップモデルです。従来の大型デスクトップPCに匹敵する処理能力を持ちながら、体積はわずか0.47L(A8 Maxモデルでも約0.84L)という超コンパクトサイズを実現しています。
搭載されているのは、AMDの最新世代となるRyzen 8040HSシリーズプロセッサー。特にRyzen 9 8945HSは、最大5.2GHzのクロック周波数と、AI処理に特化したNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を含むことで、従来のミニPCの概念を覆すパフォーマンスを発揮します。
特に注目すべきは「A8」と「A8 Max」という2つのシリーズ展開です。一見似た名前ですが、搭載するCPUや本体サイズ、ポート類に違いがあります。
A8とA8 Maxの違いを徹底比較
まず、このシリーズを語る上で欠かせないのが、モデル間の違いです。
2026年4月に新たに発表された「GEEKOM A8」は、Ryzen 7 8745HSを搭載したエントリーモデルです。一方、従来からある「GEEKOM A8 Max」は、Ryzen 7 8845HSまたはRyzen 9 8945HSを選択できる上位モデルとなります。
主な違いはCPUのグレードと本体サイズです。 A8 Maxはより高性能なCPUと放熱設計のためにやや大型化(約135x132x46.9mm)しているのに対し、A8は約112.4×112.4x37mmと、よりコンパクトに設計されています。価格も当然ながらA8の方が手頃で、エントリーモデルとしての位置付けです。
同じ「A8」という名前でも、性能と価格のバランスが異なりますので、自分の用途に合った方を選ぶのがポイントです。
実際の性能とベンチマーク評価は?
ここからは、実際に専門メディアで検証されたパフォーマンスデータをもとに、GEEKOM NUC A8シリーズの実力を評価していきます。
結論から言えば、このシリーズは「ミニPC」の枠を超えたハイパフォーマンスマシンです。海外メディア「connect」のテストでは総合評価「überragend(卓越)」を獲得。国内メディア「ITmedia PC USER」でも高い評価を受けています。
処理性能:CINEBENCHやPCMarkのスコア
ベンチマークテストでは、Ryzen 9 8945HS搭載モデルがCINEBENCH R23において、シングルコアで約1,900pt、マルチコアで約18,000ptを記録しています。これは、同クラスのIntel NUC 13 Proを大きく上回るスコアです。
PCMark 10の総合スコアは約7,380ptをマーク。これはオフィスワークはもちろん、写真編集や軽度な動画編集も快適にこなせることを示しています。
グラフィック性能:Radeon 780Mの実力
CPUに内蔵されているRadeon 780M GPUは、エントリークラスのデスクトップ向けグラフィックボードに匹敵する性能を持っています。
3DMark(Time Spy)のスコアは約3,200pt前後。この数値は、解像度を下げれば多くの3Dゲームがプレイ可能なレベルです。例えば「フォートナイト」や「APEX LEGENDS」といった人気タイトルも、低~中画質設定であれば快適に動作すると見られています。
冷却性能と動作音
コンパクトなボディへの高負荷運転で気になるのが発熱と騒音ですが、ここも優秀です。
アイドリング時はファンがほぼ回転せず、実質的に無音と言える静かさです。高負荷時でもファンが回りますが、耳障りな高周波音は抑えられており、デスク上での使用に十分耐えられるレベルと評価されています。
消費電力
省電力性もハイライトです。アイドル時の消費電力は約3.8W~8Wと非常に低く、高負荷時(3DMark実行時)でも約82W程度に収まります。24時間つけっぱなしにしても、電気代の負担は非常に少ないと言えるでしょう。
GEEKOM NUC A8シリーズ スペック一覧
各モデルの公式スペックを比較してみましょう。
GEEKOM A8 (新型)
- CPU: AMD Ryzen 7 8745HS (8コア/16スレッド、最大4.3GHz)
- GPU: AMD Radeon 780M
- メモリ: DDR5-5600 (最大64GB)
- ストレージ: M.2 PCIe Gen4 x4
- ポート: USB4、HDMI 2.0、2.5GbE LANなど
- サイズ: 約112.4 x 112.4 x 37mm
- 市場想定売価: 129,800円(税込・2026年4月時点)
GEEKOM A8 Max (Ryzen 9 8945HS / Ryzen 7 8845HS)
- CPU: AMD Ryzen 9 8945HS (最大5.2GHz) または Ryzen 7 8845HS
- GPU: AMD Radeon 780M
- AI性能: 最大39 TOPS (NPU含む)
- メモリ: DDR5-5600 (最大64GB)
- ストレージ: M.2 PCIe Gen4 x4 (最大2TB)
- ポート: USB4 x2, HDMI 2.0 x2, 2.5GbE LAN x2
- サイズ: 約135 x 132 x 46.9mm
モデル別おすすめユーザー
ここまで見てきたように、同じシリーズでもモデルによって特性が異なります。
GEEKOM A8 (Ryzen 7 8745HS) が向いている人
- コストパフォーマンスを最重視する方
- 普段使いのオフィスワークやWebブラウジングが中心の方
- デスク上の設置スペースを極限まで小さくしたい方
- 最新のRyzen 7を搭載したバランスの良いPCが欲しい方
GEEKOM A8 Max (Ryzen 9 8945HS) が向いている人
- 最高峰のCPU性能を求めるクリエイター
- 動画編集や3Dレンダリング、ソフトウェア開発を行う方
- ローカルでのAI処理(LLMなど)を試してみたい方
- 将来的な拡張性も視野に入れて、余裕のあるスペックを求める方
それぞれのデメリットと注意点
A8はCPU性能が上位モデルに劣るため、高負荷なクリエイティブ作業では力不足を感じる可能性があります。
A8 Maxは高性能ですが、その分価格が高額になります。また、高性能ゆえに高負荷時には排熱のための動作音が発生します。静音性を最優先する方は、負荷のかからない使い方をするか、設置場所を考慮する必要があるでしょう。
どちらのモデルも、SSDスロットが1つである点は注意が必要です(Wi-Fiモジュール用のM.2スロットは別にあります)。大容量のストレージが必要な方は、購入時に容量をよく検討するか、外部ストレージの利用を検討しましょう。
拡張性と接続インターフェース
ポート類も非常に充実しています。
特にA8 MaxにはUSB4ポートが2つ搭載されており、これはThunderbolt 3/4と互換性があります。これにより、外部GPU(eGPU)を接続してさらなるグラフィック性能の向上を図ったり、高速な外部SSDを接続することが可能です。
また、デュアル2.5GbE LANを搭載しているため、NAS(ネットワークアタッチドストレージ)との高速データ転送や、ルーターとしての利用も視野に入ります。
ディスプレイ出力はHDMI 2.0が2つ搭載されており、USB4からの出力と合わせれば、最大4画面までのマルチディスプレイ環境を構築できます。
購入前に確認すべき注意点
最後に、購入を検討されている方への注意点です。
価格は常に変動します。
本記事で紹介した価格(A8の129,800円など)は市場想定売価であり、実際の販売価格はセールやキャンペーン、為替レートの影響で変動します。購入の際は、必ずGEEKOM公式サイトや各ECサイトで最新の価格をご確認ください。
SDカードスロットの向き
一部レビューでは、SDカードスロットにカードを挿入する際に、端子面を上にして挿入する仕様であることが指摘されています。無理に挿入すると破損する恐れがありますので、取扱説明書をよく読んでからご使用ください。
「Power Delivery」表記の意味
本体に「Power Delivery」と表記されていますが、これはUSB PD(パワーデリバリー)に対応した電源アダプタで本体を駆動できるという意味ではなく、電源オフ時にUSBポートから給電する機能(USB Power Delivery)を指しますのでご注意ください。
保証について
GEEKOM製品には、購入日から3年間の保証が付帯します。これは国内メーカー製品と比較しても遜色ない期間であり、安心して購入できるポイントの一つです。
まとめ:GEEKOM NUC A8はデスク環境を変える一台
GEEKOM NUC A8シリーズは、コンパクトながらも、従来のデスクトップPCに迫る圧倒的なパフォーマンスを提供するミニPCです。
- 省スペースでありながら、動画編集やAI処理もこなせるハイスペック
- 静音性と省電力性に優れ、オフィスやリビングにも最適
- 充実したインターフェースで拡張性も高い
もし「デスク周りをスッキリさせたいけど、性能は妥協したくない」というあなたの願いを叶えてくれる一台をお探しなら、GEEKOM NUC A8シリーズは有力な選択肢の一つになるはずです。
ぜひ本記事を参考に、あなたの用途にぴったりのモデルを見つけてみてください。

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