ミニPCを選ぶとき、性能と拡張性、そして価格のバランスが気になりますよね。特に最新のAI処理に対応したモデルとなると、なおさらです。
今回は、2025年に発売された「Minisforum X1 Pro」に注目。AMDの最新プロセッサを搭載し、AI機能や拡張性の高さが話題のミニPCです。
この記事では、スペックや価格、できること、そして購入前に知っておきたいポイントまで、できるだけ詳しく整理してお伝えします。
Minisforum X1 Proの基本スペックと価格
まずは気になる基本スペックから見ていきましょう。
Minisforum X1 Proの最大の特徴は、AMD Ryzen AI 9 HX 370を搭載している点です。このプロセッサは、12コア・24スレッド、最大クロック5.1GHz、24MBのキャッシュメモリを備えています。
グラフィックスは内蔵のRadeon 890M。内蔵GPUながら、最近のゲームや映像編集もある程度こなせる性能を持っているのがポイントです。
メモリはDDR5 SO-DIMMスロットが2基あり、最大で96GBまで増設できます。ストレージはM.2 2280 PCIe 4.0スロットが3基(うち2基はx4接続、1基はx1接続)と、かなり余裕のある構成です。
サイズは195×195×47.5mm。一般的なミニPCよりはやや厚みがありますが、その分冷却性能や拡張性に余裕を持たせた設計になっています。
発売時期は、完成品モデルが2025年5月、ベアボーン版が2025年8月となっています。
注目のAI機能とOculinkポート
Minisforum X1 Proが特に注目されている理由のひとつが、AI処理性能です。
Ryzen AI 9 HX 370にはNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)が内蔵されており、AI処理を高速に行えます。具体的なTOPS値は確認できていませんが、Copilotボタンが搭載されていることからも、AI機能を前提に設計されていることがわかります。
また、もうひとつの大きな特徴がOculinkポートの搭載です。
Oculinkは、外部GPU(eGPU)を接続するためのインターフェース。USB4よりも帯域が広く、グラフィックス性能を大幅にアップグレードしたい場合に役立ちます。
例えば、ゲームをメインに使いたい場合や、3Dレンダリングなどの重い処理を行う場合には、このポートを使って外部GPUを接続することで、ミニPCながらデスクトップPCに近い性能を引き出せます。
そのほか、ポート類は非常に充実しています。
- USB4 ×2
- USB-A 3.2 ×2
- USB-A 2.0 ×1
- HDMI ×1
- DisplayPort ×1
- Oculink ×1
- 2.5G Ethernet ×2
- 3.5mmオーディオジャック ×1
- SDカードリーダー ×1
これだけ揃っていれば、ほとんどの周辺機器やディスプレイを問題なく接続できるでしょう。
実際の使用感とパフォーマンス
ここからは、実際に使った人のレビューをもとに、使用感を補足しておきます。
あるレビュアーによると、Minisforum X1 Proは「マキシマム」なミニPCと表現されています。サイズは大きめですが、その分冷却性能に余裕があり、高負荷時でも安定したパフォーマンスを発揮しやすい設計です。
冷却は2基のファンと位相変化冷却材、2本の銅製ヒートパイプを採用。発熱を抑えながら、騒音レベルも比較的抑えられているとのこと。
実測重量は約1355g。付属品として、VESAマウント、垂直スタンド、M.2用ヒートシンク、HDMIケーブル、電源ケーブルが同梱されます。
ただし、同じAMD Ryzen AI 9 HX 370を搭載する競合モデルと比べた場合、メモリ構成の違いがパフォーマンスに影響する可能性がある点は留意しておきたいところです。詳細は後述します。
完成品モデルとベアボーンの違い
Minisforum X1 Proには、大きく分けて完成品モデルとベアボーン版の2種類があります。
完成品モデル(例:64GB / 1TB SSD)
購入してすぐに使えるのが完成品モデルです。
例えば、メモリ64GB、SSD 1TBの構成では、Windows 11 Proがプリインストールされており、電源を入れて設定するだけで使い始められます。
ハイスペックなミニPCをすぐに導入したい人や、PCパーツの選定に自信がない人に向いています。
ベアボーン版
ベアボーン版は、CPUとマザーボード、ケース、電源は付属しますが、メモリ、ストレージ、OSは付属しません。
自分好みのメモリやSSDを選べるのが最大のメリットです。例えば、すでに余っているパーツがあれば流用できますし、必要なスペックに合わせて厳選することも可能です。
コストを抑えられる場合もあるため、自作PC経験者や、パーツにこだわりたい人におすすめです。
購入時には、メモリはDDR5 SO-DIMM、ストレージはM.2 2280 PCIe 4.0 SSDを選ぶ必要があります。また、OSも別途用意しなければならないので、その点も忘れずに。
競合モデルと比較するときのポイント
同じRyzen AI 9 HX 370を搭載するミニPCとして、Beelink SER9がよく比較対象に挙げられます。
両者を比べるうえで、最も大きな違いはメモリの構成です。
Minisforum X1 ProはSO-DIMMスロット式で、ユーザー自身でメモリの増設・交換が可能です。一方、競合モデルによってはメモリが基板に直付けされている場合があり、その場合は後から変更できません。
メモリの種類や速度によってパフォーマンスに差が出る可能性もあるため、将来的なアップグレードを考えている人には、スロット式のMinisforum X1 Proのほうが柔軟に対応できるでしょう。
また、Minisforum X1 ProにはOculinkポートがある点も、競合にはない大きな強みです。
とはいえ、ベンチマークスコアやゲーム性能は、メモリ構成の違い以上に、使用するアプリケーションや設定によって変わる部分も大きいです。あくまで判断材料のひとつとして、自分の使い方に合うかどうかを基準に選ぶのがよいでしょう。
Minisforum X1 Proの気になるQ&A
ここで、よくある疑問をいくつかピックアップしておきます。
冷却性能と騒音はどうですか?
Minisforum X1 Proは、冷却に2基のファンとヒートパイプ、位相変化冷却材を採用しています。実際のレビューでも、高負荷時にある程度の音はするものの、冷却性能は安定しているという評価が見られます。
Oculinkポートは何に使えますか?
外部GPU(eGPU)を接続するためのポートです。ゲームや3Dレンダリングなど、より高いグラフィックス性能が必要なシーンで活用できます。
ゲームは快適にプレイできますか?
Radeon 890Mは内蔵GPUとしては高性能な部類です。軽めのゲームやオンラインゲームであれば、快適に動作するでしょう。ただし、最新の3Dゲームを高画質で楽しみたい場合は、Oculink経由で外部GPUを接続することを検討してもよいかもしれません。
Minisforum X1 Proを検討する前に確認すべきこと
購入前に、いくつか確認しておきたいポイントをまとめます。
まず、完成品かベアボーンかをしっかり選ぶことです。間違えてベアボーン版を購入すると、メモリやSSD、OSが別途必要になるので、初心者の方は注意してください。
また、メモリやSSDの互換性も重要です。ベアボーン版を選ぶ場合は、DDR5 SO-DIMMとM.2 2280 PCIe 4.0 SSDに対応していることを確認してからパーツを用意しましょう。
価格は販売時期や地域によって変動します。記事作成時点では、完成品モデルとベアボーン版がそれぞれ販売されており、価格差は構成によって異なります。
また、公式情報で確認されているメモリの最大サポート容量は96GBです。これを超える構成はサポート対象外なので、過剰なメモリを搭載しようとする場合は注意が必要です。
Minisforum X1 Proが向いている人・向いていない人
最後に、この製品がどんな人に向いているのかを整理しておきます。
向いている人
- ハイスペックなミニPCを探している人
- AI機能を活用したい人
- 外部GPUを使って性能を拡張したい人
- メモリやストレージを自分でカスタマイズしたい人(ベアボーン版)
- 多くのポートを必要とする人
向いていない人
- とにかくコンパクトさを最優先する人(厚みがあります)
- PCパーツの選定や組み立てに不安がある人(ベアボーン版は避けたほうが無難)
- 予算を最優先する人(コストパフォーマンス重視なら別の選択肢もあり)
Minisforum X1 Proは、拡張性と性能を両立したミニPCです。特にOculinkポートやSO-DIMMスロットによるカスタマイズ性は、長く使いたい人にとって大きな魅力になるでしょう。
AI機能や最新のRyzenプロセッサに興味がある方は、ぜひ選択肢のひとつとして検討してみてください。
購入を検討する際には、公式販売ページや正規販売店の情報を必ず確認し、最新の価格や在庫状況をチェックするようにしてください。
Minisforum X1 Proの特徴を活かした使い方
Minisforum X1 Proは、単なるオフィスワーク用のミニPCではありません。その性能を活かせば、さまざまな使い方が考えられます。
クリエイティブワークでは、Ryzen AI 9 HX 370の高い演算性能とRadeon 890Mのグラフィックス性能により、動画編集や写真編集もスムーズに行えます。
AI関連の処理では、NPUを活用したアプリケーションの実行が可能です。AIによる画像生成やデータ解析などを、手元のPCで試してみたい場合にも適しています。
ゲーミングでは、内蔵GPUだけでも十分に遊べるタイトルは多いでしょう。より重いゲームを楽しみたい場合は、Oculinkポートから外部GPUを接続することで、デスクトップPC並みのゲーミング環境を構築することも可能です。
また、2.5G Ethernetが2ポート搭載されているので、ネットワーク関連の実験や、サーバー用途として使うこともできるでしょう。
このように、Minisforum X1 Proは、一台で多くのシーンをカバーできるポテンシャルを持ったミニPCです。
まとめ:Minisforum X1 Proは拡張性と最新性能を両立したミニPC
ここまで、Minisforum X1 Proのスペックや特徴、購入時の注意点などを整理してきました。
改めてポイントをまとめると、次のようになります。
- AMD Ryzen AI 9 HX 370搭載で、最新のAI処理にも対応
- Oculinkポートで外部GPU接続が可能
- メモリはSO-DIMMスロット式で最大96GBまで増設可
- ストレージはM.2スロット×3基と拡張性が高い
- ポート類が非常に豊富(USB4、2.5G Ethernet×2など)
- 完成品モデルとベアボーン版の2種類から選べる
一方で、サイズは一般的なミニPCより大きめであることや、ベアボーン版を購入する場合はパーツ選定の知識が必要になる点も覚えておいてください。
拡張性や最新機能を重視する人には、非常に魅力的な一台と言えるでしょう。
気になる方は、ぜひ公式販売ページや正規販売店で詳細を確認し、自分の使い方に合うかを検討してみてください。
Minisforum X1 Proに関するよくある質問
Q. Minisforum X1 Proは発売済みですか?
はい。完成品モデルは2025年5月、ベアボーン版は2025年8月に発売されました。
Q. メモリは自分で増設できますか?
はい。DDR5 SO-DIMMスロットが2基搭載されており、ユーザー自身で増設・交換が可能です。最大96GBまで対応します。
Q. Oculinkポートとは何ですか?
外部GPU(eGPU)を接続するためのインターフェースです。USB4よりも帯域が広く、グラフィックス性能を大幅に向上させたい場合に活用できます。
Q. ベアボーン版と完成品モデルは何が違いますか?
ベアボーン版はCPUやマザーボードは付属しますが、メモリ、ストレージ、OSは付属しません。完成品モデルはそれらがすべて揃っており、すぐに使い始められます。
Q. どのようなOSがプリインストールされていますか?
完成品モデルにはWindows 11 Proがプリインストールされています。
Q. 騒音はどの程度ですか?
実機レビューでは、高負荷時でも冷却性能が安定していると評価されています。ただし、使用環境や負荷によって騒音レベルは変わるため、気になる方はレビューを参考にしてみてください。
Minisforum X1 Proは、最新のAI機能と拡張性を兼ね備えたミニPCとして、多くのユーザーの注目を集めています。購入を検討されている方は、ぜひこの記事を判断材料のひとつとして役立ててください。

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