ミニPCのMinisforum(ミニスフォーラム)を使っていると、「動作が重くなった」「初期状態に戻したい」「SSDを換装した」といったタイミングで、OSのクリーンインストールを検討することがありますよね。
でも、「ドライバーはどこで入手すればいいの?」「プロダクトキーはどうなるの?」と不安に感じる方も少なくありません。
この記事では、Minisforum製品にWindowsをクリーンインストールする手順を、事前準備からドライバー適用まで順を追って解説します。一般的なPCと同じようでいて、Minisforumならではの注意点もあるので、作業前にぜひ一読ください。
Minisforumのクリーンインストールで必要な事前準備
クリーンインストールを始める前に、準備しておくべきものがいくつかあります。これを怠ると、インストール中に「ドライバーがない」「ライセンス認証ができない」といったトラブルに直面します。
バックアップは絶対に忘れずに
まず絶対に外せないのがデータのバックアップです。
クリーンインストールは、システムドライブ(通常はCドライブ)のデータをすべて消去してからWindowsを新しく入れる作業です。デスクトップやドキュメント、写真、ブラウザのブックマークなど、必要なファイルは必ず外付けHDDやクラウドストレージに退避させてください。
「消えないはず」と思っていても、パーティション操作を誤るとすべてのデータが失われます。バックアップが完了するまでは、絶対にインストール作業に進まないでください。
Windowsインストールメディアの作成
次に、WindowsのインストールUSBメモリを用意します。
Microsoftの公式サイトから「Windows 11 インストールメディア作成ツール」をダウンロードし、8GB以上のUSBメモリを使って作成してください。このとき、USBメモリ内のデータはすべて消去されるので、こちらも中身が空であることを確認しておきましょう。
Minisforumの最新モデルはほとんどがWindows 11に対応していますが、もし古いモデルをお使いの場合はWindows 10のメディアでも構いません。いずれにしても、Microsoft公式のツールを使うのが確実です。
Minisforumのドライバーを事前にダウンロードする
ここがMinisforumならではの最重要ポイントです。
クリーンインストール後のWindowsは、標準ドライバーだけではすべてのデバイスが認識されないことがあります。特にネットワークアダプター(有線LANやWi-Fi)のドライバーが不足していると、インターネットに接続できず、残りのドライバーをダウンロードできないという悪循環に陥ります。
必ずインストール作業の前に、Minisforum公式サイトのサポートページから、お使いのモデルに対応したドライバーをあらかじめダウンロードしてUSBメモリに保存しておきましょう。
公式サポートページはこちらです。
minisforum公式サポート
ページ内で製品モデル(例:UM790 Pro、HX99G、NAB6など)を選択すると、以下のようなファイルが一覧で表示されます。
- チップセットドライバー
- グラフィックスドライバー
- オーディオドライバー
- 有線LAN/Wi-Fiドライバー
- BIOSアップデートファイル
特にネットワーク関連のドライバーは優先的に保存しておきましょう。モデル名を間違えると全く違うドライバーをダウンロードしてしまうので、本体に貼ってあるシールや購入時の明細で型番を必ず確認してください。
BIOS(UEFI)の設定を確認する
準備ができたら、いよいよインストール作業に入ります。最初にBIOS(正確にはUEFI)の設定を確認します。
BIOSへの入り方
Minisforumのほとんどのモデルでは、電源投入後に「Del」キーまたは「F7」キーを連打するとBIOS画面に入れます。モデルによって異なる場合もあるので、手元のユーザーマニュアルでも確認しておくと安心です。
BIOS画面では、以下の2点を必ずチェックしてください。
TPM 2.0の有効化
Windows 11をインストールする場合、TPM 2.0が有効になっている必要があります。最近のMinisforumモデルはデフォルトで有効になっていることが多いですが、念のため「Security」タブなどで「TPM」や「Security Device Support」が「Enabled」になっているか確認しましょう。
Secure Bootの有効化
こちらもWindows 11の要件です。「Boot」タブ内の「Secure Boot」が有効になっているか確認します。
もしこれらの設定が無効になっていると、インストール中に「このPCはWindows 11のシステム要件を満たしていません」というエラーが出ることがあります。その場合はBIOSで有効にしてから再起動してください。
起動順序の変更
USBメモリから起動するために、ブートオーダー(起動順序)を変更します。BIOSの「Boot」メニューで、USBメモリが最優先になるように設定するか、ブートメニューキー(多くの場合F12)を押して起動デバイスを直接選択しても構いません。
Windowsのインストール手順
ここからは実際のインストール手順です。一般的なWindowsのインストールとほぼ同じですが、いくつか注意点があります。
USBメモリを差し込み、PCを再起動すると「Windowsのセットアップ」画面が表示されます。言語やキーボードレイアウトを選択し、「インストールする」をクリックします。
プロダクトキーの入力画面では、「プロダクトキーを持っていません」を選択しても大丈夫です。インストール後に自動的にライセンス認証される場合があります。このあたりは後ほど詳しく説明します。
エディションは、以前インストールされていたものと同じバージョン(Windows 11 Home または Pro)を選んでください。
インストールの種類では「カスタム:Windows のみをインストールする(詳細設定)」を選択します。これがクリーンインストールの該当項目です。
パーティションの削除と新規作成
ここが作業の中で最も注意が必要な場所です。
現在のドライブ構成が一覧で表示されます。複数のパーティション(システム、回復、MSRなど)が見えるでしょう。クリーンインストールでは、これらのパーティションをすべて削除して、完全に空の状態にします。
各パーティションを選択し、「削除」をクリックしていきます。すべて削除すると「ドライブ 0 の未割り当て領域」という1つの状態になります。
そのまま「次へ」をクリックすれば、Windowsが自動的に必要なパーティションを作成してインストールを開始します。
ここで絶対にやってはいけないのは、「削除せずに既存のパーティションに上書きインストール」することです。それでは完全なクリーンインストールにならず、不具合が残る可能性があります。
インストールが始まると、数回の再起動を挟みながら進みます。この間は絶対に電源を切らないでください。
インストール後の初期設定とライセンス認証
インストールが完了すると、Windowsの初期設定(地域やキーボードレイアウト、Microsoftアカウントのサインインなど)が始まります。
ここで気になるのがプロダクトキー(ライセンス認証)です。
Minisforumの完成品モデルには、最初からWindowsがインストールされた状態で出荷されています。この場合、プロダクトキーはMicrosoftアカウントに「デジタルライセンス」として紐づけられていることがほとんどです。
そのため、クリーンインストール後にインターネットに接続すると、自動的にライセンス認証が完了することが多いです。もし認証が通らない場合は、以下の方法を試してみてください。
- 本体に貼ってあるWindowsのプロダクトキーシールを確認する(一部モデルにはシールがありません)
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「ライセンス認証」からトラブルシューティングを実行する
ただし、必ず認証が成功するとは限りません。ライセンスサーバーの状況やアカウントの状態によっては、手動での認証が必要になることもあります。あらかじめプロダクトキーを控えておくか、Microsoftアカウントにデジタルライセンスが紐づいていることを確認しておくと安心です。
ベアボーンキット(SSDやRAMなしで購入したモデル)の場合は、別途Windowsライセンスを購入する必要があります。その場合は、購入したプロダクトキーをインストール中またはインストール後に入力してください。
ドライバーの適用手順
ここがMinisforumのクリーンインストールで最も重要な仕上げの作業です。
初期設定が終わってデスクトップが表示されても、まだ安心できません。デバイスマネージャーを開いてみると、「他のデバイス」の項目に「不明なデバイス」がずらりと表示されていることがあります。
ここで、事前にダウンロードしておいたドライバーファイルの出番です。
ドライバーのインストール順序
一般的には以下の順序でインストールすると安定しやすいとされています。
- チップセットドライバー(システム全体の土台となるドライバー)
- グラフィックスドライバー(画面表示や映像処理に関わるもの)
- ネットワークドライバー(有線LAN/Wi-Fi)
- オーディオドライバー(音声出力)
- その他周辺機器のドライバー
Minisforum公式サイトからダウンロードしたファイルは、通常は実行ファイル(.exe)形式になっているので、それぞれダブルクリックしてインストーラーの指示に従えばOKです。
特にネットワークドライバーを先に入れておくと、インターネットに接続できるようになり、残りのドライバーをWindows Updateで補完できる場合もあります。ただし、Windows Updateで提供されるドライバーは必ずしも最新とは限らないので、やはり公式サイトからの入手を基本にしてください。
モデル別のドライバーに関する補足
Minisforumの製品は、大きく分けてIntel搭載モデルとAMD搭載モデルがあります。
AMD Ryzen搭載モデル(UMシリーズなど)の場合、グラフィックスはRadeon Graphicsなので、AMD公式のドライバーでも動作しますが、安定性を重視するならMinisforum提供のものが無難です。特にチップセットドライバーはAMDから直接ダウンロードしたほうが新しいバージョンが入手できることもありますが、その場合は互換性を自分で確認する必要があります。
Intel搭載モデル(NABシリーズなど)の場合は、Intelのグラフィックスドライバーやチップセットドライバーも同様に管理が必要です。
どちらの場合でも、まずはMinisforum公式のドライバーを適用し、それでも不具合が残る場合にメーカー公式サイトを参照する、という順序が安全です。
すべてのドライバーを適用し終えたら、デバイスマネージャーで「不明なデバイス」がなくなっていることを確認してください。
クリーンインストールでよくある質問
プロダクトキーがわからないのですが、どうすればいいですか?
完成品モデルで最初からWindowsが入っていた場合、多くのケースでデジタルライセンスがMicrosoftアカウントに紐づいています。インストール時にキー入力画面で「スキップ」を選び、インストール後にインターネット接続して認証されるか試してみてください。
どうしても認証できない場合は、購入時のメールや製品に同梱されていた書類を確認してみましょう。ベアボーン購入の場合は、別途ライセンスを用意する必要があります。
ドライバーはすべてダウンロードしないといけませんか?
必須なのはチップセット、グラフィックス、ネットワーク、オーディオの主要ドライバーです。これらが揃えば、最低限の動作はします。それ以外の周辺機器ドライバー(カードリーダーなど)は、必要に応じて後から追加しても構いません。
BIOSの設定を間違えたらどうなりますか?
起動しなくなったり、Windows 11がインストールできなかったりすることがあります。その場合はBIOSの「Load Default Settings」や「Optimized Defaults」を選んで初期状態に戻し、改めてTPMとSecure Bootだけを有効にしてみてください。
クリーンインストール後に動作が遅いのですが?
ドライバーがすべて適用されていない可能性が高いです。まずはデバイスマネージャーを確認し、不明なデバイスがあればドライバーを導入しましょう。また、Windows Updateを何度か実行することで、不足しているシステム更新プログラムが適用されることもあります。
まとめ|Minisforumのクリーンインストールは準備とドライバー管理がカギ
Minisforum製品のクリーンインストールは、一般的なWindows PCと基本的な流れは同じです。しかし、「事前に公式ドライバーをダウンロードしておく」という一手間が、スムーズな作業の大きなカギを握ります。
改めてポイントを整理しておきましょう。
- データのバックアップは必ず取る
- Microsoft公式ツールでインストールUSBを作成する
- Minisforum公式サポートページから該当モデルのドライバーを事前に保存する
- BIOSでTPM 2.0とSecure Bootを有効にする
- インストール時は全パーティションを削除してクリーンな状態にする
- インストール後はチップセット→グラフィックス→ネットワークの順でドライバーを適用する
- ライセンス認証はデジタルライセンスで自動認証されるケースが多いが、トラブル時はプロダクトキーを確認する
もし作業中に「この手順で合っているかな?」と迷ったら、無理をせず一度PCを落として、もう一度この記事の該当部分を読み返してみてください。特にドライバーの型番間違いだけは、最も起こりやすいトラブルなので注意しましょう。
クリーンインストールは少しハードルが高く感じられるかもしれませんが、手順を一つひとつ確実にこなせば、決して難しい作業ではありません。この記事が、あなたのMinisforumライフをより快適にするための参考になれば幸いです。

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