「MS-01のBIOS 1.27、アップデートしたけどなんか安定しない…」とか「アップデートしようとしたらUEFI Shellでエラーが出た」——こういう声、最近フォーラムでよく見かけますよね。
結論から言うと、BIOS 1.27自体はMS-01の安定性を大きく改善するアップデートです。ただし、「BIOSを更新して終わり」ではありません。 同梱のReadMeに書かれた推奨設定を適用して初めて、その効果を実感できるよう設計されています。この記事では、アップデート手順はもちろん、ReadMeに隠された安定化の条件、アップデートファイルの欠落問題への対処法、さらに適用後の消費電力変化まで、実践的な情報をギュッと詰め込みました。
- Minisforum MS-01 BIOS 1.27の更新内容と狙い
- BIOS 1.26からの変更点とアップデート前に知っておくべきこと
- 実はこれが最重要:ReadMeに書かれた「推奨設定」
- BIOS 1.27アップデート手順とトラブルシューティング
- vPro環境での注意点:MESHCOMMANDERにアクセスできなくなる?
- 1.27適用後の消費電力は増える:トレードオフを理解しよう
- それでもクラッシュが止まらない場合のチェックポイント
- 【ユーザーの声】BIOS 1.27で変わったリアルな印象
- そもそもBIOS 1.27にアップデートすべき?結論
- アップデート前に準備しておくべきものリスト
- Minisforum MS-01 BIOS 1.27総括:設定が9割、アップデートはその入り口
- MS-01運用におすすめのアクセサリ
Minisforum MS-01 BIOS 1.27の更新内容と狙い
まずは、BIOS 1.27で何が変わったのか。2025年4月28日付でリリースされたこのバージョン(MS-01-AHWSA-V1.27_4_28_V2.zip)、公式の目的はズバリ「安定性の向上」です。
具体的な変更点を整理すると、こんな感じです(Edy Werderの技術ブログ、2025年4月の情報をもとにしています)。
- Turbo Ratio Limit Optionsの追加:CPUの最大周波数を直接制限できる項目が増えました。これが安定化の大きなカギになります。
- UEFIストレージOption ROMの実行無効化がデフォルトに:起動周りのセキュリティと安定性が向上しています。
- PCIeスロット速度制御の追加:拡張カードとの相性問題を調整しやすくなりました。
- CPUモデルごとのPL1/PL2値変更:電力制限が見直されています。
- GOP(Graphics Output Protocol)バージョン更新:グラフィック周りの互換性が向上しています。
要するに、1.27は「より細かいチューニングをユーザー側でできるようにした」バージョンなんです。だからこそ、アップデート後の設定が重要なわけです。
BIOS 1.26からの変更点とアップデート前に知っておくべきこと
1.26から1.27へのアップデートを考えているなら、ひとつだけ知っておいてほしい注意点があります。
1.26では、アップデートに必要なShell.efiファイルが同梱されていなかったという問題がありました。で、1.27はどうかというと……なんと、今度はAfuEfix64.efiが欠落しているケースが報告されています(ServeTheHomeフォーラム、2025年5月のユーザーレポート)。
つまり、ダウンロードしたファイルをそのままUSBにコピーしてUEFI Shellを起動しても、「あれ?ファイルがないぞ?」という事態に陥る可能性があるんです。対処法は後で詳しく説明しますが、事前に1.26のアップデートファイルを手元に用意しておくとスムーズです。
実はこれが最重要:ReadMeに書かれた「推奨設定」
ここがこの記事の一番のポイントです。BIOS 1.27には、普通のリリースノート以上の「推奨設定」がReadMeに記載されています。ServeTheHomeフォーラムで公開されたReadMeの内容(2025年7月)によると、安定稼働のために以下の3つの設定変更が強く推奨されています。
1. メモリ速度を4400MHzに低下させる
せっかくの高速メモリなのに下げるの?と思われるかもしれません。でも、これが安定性には効くんです。デフォルトの5200MHzや5600MHzだと、どうしてもエラーが発生しやすい。MS-01のマザーボード設計上の都合で、4400MHzが「確実に動く」速度として推奨されているんでしょうね。
2. Overclocking Lockを無効化する
BIOS設定で「Overclocking Lock」という項目を探して、これをDisabledにします。オーバークロック関連の制限を解除する設定ですが、これがTurbo Ratio Limitの変更に必要なんです。
3. Turbo Ratio Limitを変更する
P-core(パフォーマンスコア)を51に、E-core(エフィシェンシーコア)を40にそれぞれ制限します。これが「安定稼働」と「パフォーマンス」の絶妙なバランスポイントだと、Minisforumは考えているわけです。
この3つをセットで適用したユーザーからは、「8日間クラッシュなし」「Proxmoxがようやく安定した」といった報告が複数上がっています(ServeTheHomeフォーラム、2025年7月時点)。逆にいうと、この設定を飛ばしてしまうと、1.27にアップデートした意味が半減する、と言っても過言ではありません。
BIOS 1.27アップデート手順とトラブルシューティング
では、実際のアップデート手順をサクッとおさらいしつつ、つまずきポイントを解説します。
基本の手順
- FAT32でフォーマットしたUSBメモリを用意する
- ダウンロードした1.27のZIPファイルを解凍し、中身をUSBにコピー
- BIOSに入り、セキュアブートを無効化して保存・再起動
- 起動時にF11連打でブートメニューを開き、UEFI Shellを選択
- USBメモリ内の
AfuEfiFlash.nshを実行
……ところが、この5番で止まります。AfuEfix64.efiが見つからず、アップデートが始まらないというエラーです。
対処法はこれ
1.26のアップデートファイルを持っているなら、その中のAfuEfix64.efiを1.27のフォルダにコピーしてください。1.26を持っていない場合は、Minisforumのサポートサイトから過去バージョンをダウンロードするか、フォーラムで入手方法を探すことになります。ServeTheHomeでは、この「ファイル欠落問題」について活発に情報交換が行われています(2025年5月〜)。
補足すると、1.27のファイル構成は以下のようになっています(ServeTheHomeフォーラムのユーザーレポートより)。
AfuEfiFlash.nsh(実行用スクリプト)…ありAfuEfix64.efi(実際のアップデートエンジン)…なし(←これが問題)MS-01-AHWSA-V1.27_4_28_V2.bin(BIOS本体)…あり
つまり、AfuEfix64.efiさえ補完すれば、後は普通にアップデートできるというわけです。
vPro環境での注意点:MESHCOMMANDERにアクセスできなくなる?
エンタープライズ用途でMS-01を使っている方、特にvPro機能を活用している方は注意が必要です。
ServeTheHomeフォーラム(2024年10月の投稿)で、vPro経由でBIOSアップデートを行ったところ、MESHCOMMANDERへのアクセスが失われたという報告があります。この事例は1.26のものですが、1.27でも同様の事象が起きる可能性は否定できません。
つまり、リモート管理をメインで使っている環境では、アップデート後に物理アクセスが必要になるリスクがある、ということです。どうしてもvPro経由でアップデートしたい場合は、事前にバックアッププランを用意しておくことをおすすめします。
1.27適用後の消費電力は増える:トレードオフを理解しよう
1.27には「アイドル消費電力が増加する」という、あまり話題にされていないトレードオフがあります。
ReadMeによると、以下の構成(32GB 5200MHz RAM x2、PCIe4.0 SSD x1)でのアイドル消費電力は、1.26から1.27へのアップデートで以下のように変化するそうです(ServeTheHomeフォーラム、2025年7月のReadMe転記より)。
- Linux環境:14.5W → 17.5W(+3W)
- Windows環境:14.5W → 22W(+7.5W)
特にWindowsでの増加が顕著ですね。安定性と引き換えに電力を少し多く消費する、というのが1.27のトレードオフです。常時稼働のサーバー運用をしている方は、このあたりのコスト増も考慮しておいたほうがいいでしょう。
とはいえ、多くのユーザーは「この程度の電力増なら、安定性が取れるなら全然OK」という反応のようです(ServeTheHomeフォーラムでの複数ユーザーのコメントより)。
それでもクラッシュが止まらない場合のチェックポイント
推奨設定を適用しても、高負荷時にCPU温度が100℃に達してクラッシュするケースが報告されています(ServeTheHomeフォーラム、2025年7月時点)。
これはBIOSの問題というより、物理的な冷却が追い付いていない可能性が高いです。MS-01はコンパクトな筐体に高性能パーツを詰め込んでいるので、エアフローがシビアなんですよね。
こんなときは:
- サーマルスロットリングが効いているか確認:BIOSの温度管理設定を見直す
- ファンカーブを調整:より積極的に回す設定に変更する
- 外付けファンや冷却台の導入を検討:特に夏場は効果大です
BIOS 1.27は「ソフトウェア的な安定化」を図ったものの、「物理的な限界」まではカバーできていない、というのが正直なところでしょう。
【ユーザーの声】BIOS 1.27で変わったリアルな印象
ServeTheHomeフォーラムでのユーザーレポート(2025年5月〜7月)をざっくり集計すると、1.27への評価はおおむね以下のような傾向が見られました。
肯定的な声(多数)
- Proxmox環境でランダムクラッシュが完全に停止したという報告が複数
- 「1.26ではまったくダメだったが、1.27+推奨設定で8日間無停止」という具体的な成果
- 全体的に「やっと製品として完成した」というニュアンスのコメント
ネガティブな声・つまずき(一部)
- アップデートプロセス自体でエラーが発生し、フォーラムで助けを求める投稿
- 推奨設定を適用しても高負荷時の温度問題が解消しないケース
- vPro環境でのリモートアクセス喪失トラブル
つまり、BIOS 1.27は「正しく設定すれば」非常に効果的なアップデートですが、「正しく設定する」までのハードルがやや高い、というのが実情です。
そもそもBIOS 1.27にアップデートすべき?結論
ここまでの情報を踏まえて、結論を出しましょう。
こんな人はアップデートすべき
- 今のBIOS(特に1.26以前)で不定期なクラッシュやフリーズに悩んでいる
- ProxmoxやESXiなどのハイパーバイザーを使っている
- 安定性を最優先したい(多少の電力増は許容する)
アップデートを見送ってもいいかも
- 今の環境が完全に安定して動いている
- 電力効率を極限まで追求したい
- vProのリモート管理を頻繁に使っており、物理アクセスが難しい
ただし、安定性に不満があるなら、1.27は現時点での最善策です。ServeTheHomeフォーラムでも「1.27+推奨設定でようやく満足できるレベルになった」という声が多数を占めています(2025年7月時点)。
アップデート前に準備しておくべきものリスト
最後に、スムーズなアップデートのために準備しておくものをリストアップします。
- FAT32フォーマット済みUSBメモリ:8GB程度で十分
- 1.27のZIPファイル:Minisforum公式サイトからダウンロード
- 1.26のZIPファイル(推奨):
AfuEfix64.efi欠落時の保険として - BIOS設定のスクリーンショット:現状の設定を記録しておく
- システムのバックアップ:重要なデータは必ず退避
- 有線キーボード:UEFI Shell環境で確実に動作するもの
これらを揃えてから、落ち着いて作業に取り掛かりましょう。
Minisforum MS-01 BIOS 1.27総括:設定が9割、アップデートはその入り口
BIOS 1.27は、MS-01のポテンシャルを最大限に引き出すための「入り口」にすぎません。本当に重要なのは、ReadMeに書かれた推奨設定を適用し、自分の使い方に合わせてチューニングすることです。
メモリ速度の低下やTurbo Ratio Limitの制限は、一見すると「スペックダウン」に見えるかもしれません。でもそれは、安定して動くことのほうが結果的にパフォーマンス向上につながるという、Minisforumからのメッセージだと私は解釈しています。
ぜひこの記事を参考に、あなたのMS-01を理想的な状態に仕上げてください。フォーラムではまだまだ新しい情報が共有され続けています。困ったときは、そちらもチェックしてみるといいでしょう。
MS-01運用におすすめのアクセサリ
Crucial CT48G56C46S5.M16B1
このメモリは、ServeTheHomeフォーラムで96GB構成での動作が確認されています。大容量かつ高速で、仮想化用途に最適です。
Samsung 990 PRO
PCIe 4.0 x4対応の超高速SSD。MS-01のU.2スロットとの組み合わせで、ストレージ性能を最大限に引き出せます。
Noctua NF-A4x10
MS-01の排熱をサポートする40mmファン。コンパクト筐体の冷却に悩んでいる方におすすめです。
SanDisk Extreme USB 3.2
BIOSアップデート用USBとして信頼性の高いモデル。FAT32フォーマットも簡単で、トラブルフリーな作業環境を提供します。

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