NiPoGi E3シリーズとは?小型ボディにRyzenを搭載したコスパ重視のミニPC
NiPoGi(ニポギ)のミニPCシリーズ「E3」は、コンパクトな筐体にAMD Ryzenプロセッサを搭載した、コストパフォーマンス重視の小型デスクトップパソコンです。価格はセール時で3万円台前半から購入できるモデルが多く、通常のデスクトップPCと比べて設置場所を選ばないのが大きな魅力。最近では「NiPoGi Pinova E3B」として新モデルも登場し、注目を集めています。
この記事では、NiPoGi E3シリーズの各モデルの違いや、実際の性能、購入前に知っておきたいポイントまで、できるだけ詳しく解説していきます。
E3シリーズの主なモデルとCPUの違いを整理
NiPoGi E3シリーズと一口に言っても、実は複数のCPU構成が存在します。代表的なモデルを整理してみましょう。
【モデル1】NiPoGi E3(Ryzen 5 3500U搭載モデル)
Ryzen 5 3500Uは4コア/8スレッドのZen+アーキテクチャを採用するCPUです。主にエントリー向けの構成で、TDPは28W。Web閲覧やOffice作業、動画視聴といった日常使いを想定したスペックになっています。冷却にはデュアルファン方式を採用しており、コンパクトな筐体ながら放熱設計が施されているのも特徴です。
メリット
- セール時には3万円台前半で購入できるコストパフォーマンスの高さ
- 日常的な作業であれば十分な性能を発揮する
- USB Type-Cポートが映像出力(DP Alt Mode)に対応しており、HDMI 2.0やDisplayPort 1.4と合わせて3画面出力が可能
デメリット
- Ryzen 7搭載モデルと比べるとCPU性能はかなり抑えられる
- マルチタスクや負荷の高い作業にはやや非力
向いている人
- 予算を最優先に考えている人
- ブラウジングやOffice、メールなどごく軽い用途で使いたい人
- サブPCとして安価なミニPCを探している人
向いていない人
- 同時に複数のアプリを開いて作業することが多い人
- 動画編集や軽いゲームを楽しみたい人
【モデル2】NiPoGi E3B(Ryzen 7 5700U搭載モデル)
NiPoGi E3シリーズの中で特に注目されているのが、このRyzen 7 5700U搭載のE3Bです。8コア/16スレッドというマルチコア性能の高さが魅力で、価格は3万円台前半と非常にリーズナブル。サイズは約128×128×41.3mm、重量は約541gとコンパクトながら、インターフェースが非常に充実しているのが特徴です。
公式情報およびレビューで確認できるスペック
- CPU:AMD Ryzen 7 5700U(8コア/16スレッド、Zen2アーキテクチャ)
- メモリ:16GB DDR4(シングルチャネル)
- ストレージ:512GB M.2 SATA SSD
- OS:Windows 11 Pro
- インターフェース:USB Type-C×1、USB3.2 Gen2×2、USB3.2 Gen1×4、HDMI 2.0×1、DisplayPort 1.4×1、1GbE LAN×1
- ワイヤレス:Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2
- 拡張性:メモリ最大64GB、M.2 SSDスロット×2
実際のベンチマークスコア(レビューより)
- CINEBENCH R23:シングル約1,246、マルチ約8,311
- PCMark10:総合4,668
メリット
- 価格に対して非常に高いマルチコア性能を発揮する
- インターフェースが豊富で、USBポートは合計7つ、映像出力は3系統(HDMI×1、DP×1、Type-C×1)に対応している
- VESAマウントに対応しており、モニターの背面に設置できる
- メモリとSSDの換装・増設が可能で、自分好みにカスタマイズしやすい
デメリット
- CPUのアーキテクチャがZen2とやや古い(最新はZen4)
- 標準メモリがシングルチャネル(16GB×1)のため、内蔵GPU(Radeon Graphics)の性能が本来の性能を発揮できていない可能性がある
- 標準SSDがSATA規格のため、PCIe接続のSSDと比べて転送速度が遅い
- ファンノイズが気になるという声も一部で報告されている
向いている人
- コストパフォーマンスを最重視している人
- Web閲覧、Office作業、プログラミング、動画視聴など幅広い作業を快適にこなしたい人
- 自分でパーツ交換(メモリ増設やSSD換装)ができる中級者以上の人
- インターフェースの充実度を重視する人
向いていない人
- 最新のCPUアーキテクチャを搭載したPCを求める人
- 購入後すぐに「そのまま」快適に使いたい初心者(特にSSDの速度が気になる可能性がある)
- 本格的な3Dゲームを楽しみたい人
購入前の注意点
- 技適マークの有無やWindowsライセンスの種類(OEMかVLか)は、購入後に実機で確認することをおすすめします。一部のレビューでは、ボリュームライセンス(VL)がプリインストールされていたケースが報告されていますが、販売店に問い合わせることでOEMライセンスに変更してもらえた事例もあるようです。
- 技適マークについては、本体底面にシールが貼られているものの、総務省のデータベースに登録が確認できないという指摘もあります。無線機器を使用する場合は、ご自身でご確認いただくのが安心です。
【モデル3】NiPoGi Pinova E3B(Ryzen 5 7430U搭載モデル)
公式サイトで確認できる最新のモデルです。Ryzen 5 7430UはZen3アーキテクチャを採用した6コア/12スレッドのCPUで、E3B(5700U)よりも新しい世代のアーキテクチャを採用しています。
公式サイトで確認できる情報
- CPU:AMD Ryzen 5 7430U(6コア/12スレッド、Zen3アーキテクチャ)
- メモリ:16GB
- ストレージ:512GB SSD
- OS:Windows 11 Pro
- ワイヤレス:WiFi 6対応
メリット
- Zen3アーキテクチャを搭載しているため、シングルコア性能が向上している可能性が高い
- 公式サイトに製品ページが存在するため、正規品としての確度が高い
デメリット
- コア数が8から6に減っているため、マルチコア性能はRyzen 7 5700Uに劣る可能性がある
- 詳細なスペックやベンチマーク情報が現時点では少ない
向いている人
- 最新に近いアーキテクチャ(Zen3)を搭載したミニPCを比較的安価に手に入れたい人
向いていない人
- マルチコア性能を最大限に活用する作業(動画エンコードや大量データ処理など)を行う人
E3B(Ryzen 7 5700U)を購入前に知っておきたい2つのポイント
NiPoGi E3Bは非常にコストパフォーマンスに優れた製品ですが、購入前に押さえておきたいポイントが2つあります。
ポイント① メモリはシングルチャネル状態を前提に
E3Bに標準搭載されているメモリは16GB×1のシングルチャネル構成です。シングルチャネルはデュアルチャネルと比べてメモリ帯域が半分になるため、特に内蔵GPU(Radeon Graphics)の性能に影響が出ます。
レビューサイトの中には、追加の16GBメモリを増設してデュアルチャネル化したところ、3DMarkのスコアが大幅に向上したという検証結果もありました。ゲームやグラフィック処理を少しでも快適にしたいなら、メモリ増設は検討する価値がありそうです。
ポイント② SSDはSATA規格。換装で高速化できる
E3Bの標準SSDはM.2 SATA規格です。PCIe NVMe SSDと比べると転送速度は遅めで、起動やアプリ読み込み時の体感速度に影響します。ただし、M.2スロットはPCIeにも対応しているため、PCIe SSDに換装することで高速化が可能です。SSDスロットは2つ搭載されているので、標準SSDをそのまま残して追加でPCIe SSDを搭載する、という方法も選択肢になります。
競合となるミニPCとどう違う?
Intel N100/N150搭載ミニPCとの比較
価格帯としてはIntel N100/N150搭載の超格安ミニPC(1~2万円台)も選択肢に入るでしょう。ただし、CPU性能はNiPoGi E3シリーズ(特にRyzen 7モデル)が大きく上回ります。また、インターフェースの充実度もE3シリーズの方が優れており、ポート数や映像出力の系統数でも差があります。
予算を最重視するならIntel N100系も候補になりますが、もう少し予算を出して快適性を取るならNiPoGi E3シリーズ、という住み分けになりそうです。
GMKtec NucBox M5 Plusとの比較
同価格帯の競合としてGMKtec NucBox M5 Plus(Ryzen 7 5825U搭載、価格3万8000円前後)が挙げられます。Ryzen 7 5825UはE3Bの5700Uよりも新しいZen3アーキテクチャを採用していますが、興味深いことにベンチマークのマルチコアスコアではE3B(5700U)の方が上回るという結果も報告されています。これは製品ごとの電力制限(TDP)設定の違いによるものと考えられます。CPUの世代だけでなく、実際の性能設定も比較軸として重要だと言えるでしょう。
NiPoGi E3シリーズに関するよくある疑問
Q. ゲームはできますか?
軽いゲームであれば設定を調整することでプレイ可能な場合がありますが、本格的な3Dゲームには不向きです。特にE3B(5700U)は標準状態(シングルチャネルメモリ)ではGPU性能が制限されるため、ゲーム目的で購入する場合はメモリ増設を前提に検討するのがよいでしょう。
Q. Windowsは正規品ですか?
プリインストールされているWindows 11 ProはOEMライセンスであることが多いようです。ただし、一部のレビューではボリュームライセンス(VL)が搭載されていたケースも報告されています。個人利用ではVLはライセンス違反となる可能性があるため、不安な場合は購入前に販売店に確認することをおすすめします。万が一VLだった場合でも、販売店に問い合わせることでOEMライセンスに変更してもらえた事例があるようです。
Q. 技適マークはありますか?
本体底面に技適マークのシールが貼られているという報告があります。ただし、総務省のデータベースに登録が確認できないという指摘もあるため、気になる方は購入後にご自身でご確認いただくのが確実です。
まとめ|あなたに合うのはどのE3モデル?
NiPoGi E3シリーズは、価格を抑えつつしっかりとした性能を求めるユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢です。特にE3B(Ryzen 7 5700U)は、3万円台前半でこのマルチコア性能はなかなか他にありません。インターフェースの豊富さや拡張性の高さも大きな魅力です。
ただし、シングルチャネルメモリやSATA SSDといった「初期状態での制約」があることも事実。そのまま使うのももちろん可能ですが、より快適に使いたいならメモリ増設やSSD換装を視野に入れておくとよいでしょう。
一方で、Ryzen 5 3500Uモデルはより予算を抑えたい方向け。Pinova E3B(Ryzen 5 7430U)は新しいアーキテクチャを重視する方向けです。
NiPoGi E3シリーズはコスパに優れたミニPCの有力候補です。自分の使い方や予算に合わせて、最適なモデルを選んでみてください。
価格やスペックは販売状況によって変更される場合があります。購入の際は必ず各販売ページで最新情報をご確認ください。


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