「Minisforumのマザーボードって、いろいろありすぎてどれを選べばいいんだろう…」
Mini-ITXでコンパクトなPCを組みたいけど、CPUがオンボードだから交換できないし、メモリはSODIMMだし、ファンが別売りって話も聞くし。正直、ちょっと不安ですよね。
この記事では、2026年7月現在、実際に販売・発表されているMinisforumのMoDT(Mobile on Desktop)マザーボードを比較しながら、あなたにぴったりの1枚を選ぶための基準を徹底的に整理します。
結論から言えば、ゲームがメインなら「BD790i X3D」、コスパと最新性能のバランスなら「BD895i SE」、ストレージをたくさん積みたいなら「AR900i」、そしてグラボなしで高性能を狙うなら新型「BD395i MAX」が有力な選択肢です。
この記事では、各モデルのスペック比較だけでなく、実際のユーザーから聞こえてくる「ファン別売り問題」や「メモリ選びの落とし穴」といったリアルな声も含めて、後悔しない選び方を解説していきます。
MinisforumのMoDTマザーボードってそもそも何?
まずは軽くおさらい。Minisforumのマザーボードシリーズは、ノートPC向けの高性能CPUをデスクトップのマザーボードに直接搭載した「MoDT」というカテゴリの製品です。
通常の自作PCだと、CPUを別途購入してマザーボードに装着しますが、Minisforumの製品はCPUが基板にハンダ付けされているため、CPUの交換はできません。その代わり、コンパクトな筐体に収まる省電力設計と、意外なほどのハイパフォーマンスを両立しているのが最大の特徴です。
電気代を抑えつつ、省スペースでゲーミングPCやクリエイターPCを組みたい人にとっては、非常に魅力的な選択肢になっています。
2026年に登場した最新モデルをチェック
この記事を読んでいるあなたが一番気になるのは、「今、何が最新なのか」 という点だと思います。2025年後半から2026年初頭にかけて、Minisforumはいくつかの重要な新モデルを発表・発売しています。
2025年12月発売:Ryzen 9 8945HX搭載「BD895i SE」
2025年12月に発売された「BD895i SE」は、Ryzen 9 8945HX(16コア/最大5.4GHz)を搭載したモデルです。TechPowerUpのレポートによれば、北米での通常価格は約529ドル、セール時には423.90ドルまで下がることもあるコスパ重視の1枚です。
特徴的なのは、4本のヒートパイプを備えたロープロファイル(高さ37mm)のヒートシンクを採用している点。従来モデルと比べて冷却性能が向上しており、100WのTDPをしっかりと処理できる設計になっています。
2026年1月発表:Strix Halo搭載「BD395i MAX」(発売時期は未定)
2026年1月に発表された「BD395i MAX」は、AMDの最新アーキテクチャ「Strix Halo」ことRyzen AI MAX+プロセッサを搭載するハイエンドモデルです。
このモデルの最大の特徴は、オンボードのLPDDR5Xメモリを採用していること。ユーザーが後からメモリを交換することはできませんが、その代わりにベイパーチャンバー(蒸発室)による強力な冷却機構が搭載されています。つまり、メモリもCPUも含めたトータルでの性能チューニングが最初から施されているわけです。
また、このモデルは内蔵GPU(RDNA 3.5アーキテクチャ)が非常に強力で、場合によってはグラフィックボードを別途用意しなくてもある程度のゲームや映像編集がこなせる可能性があります。ただし、発売時期や価格はまだ未定なので、長期的な視野で見守る必要がありそうです。
2025年4月展示:DeskMini F1FGM(発売時期は未定)
もう1つ注目したいのが、2025年4月に展示された「DeskMini F1FGM」です。このモデルはMicro-ATX規格を採用しており、Ryzen 9 9955HX(Fire Range)を搭載します。
何より画期的なのは、標準的なAM5用のCPUクーラーが装着可能という点。従来のMinisforumマザーボードは専用の冷却ソリューションが必要でしたが、このモデルなら市販の豊富なクーラーが使えます。Notebookcheckのレポートによれば、CPUのTDPを最大160Wまで引き上げることが可能で、より高いパフォーマンスを引き出せる設計です。
こちらも発売時期は未定ですが、従来のMinisforum製品とは一線を画す「拡張性」を備えたモデルとして注目されています。
主要モデルを徹底比較:スペックだけじゃわからない選び方
ここからは、現在購入可能な主要モデル(BD790i X3D、BD895i SE、AR900i)と、今後の注目モデル(BD395i MAX、DeskMini F1FGM)を横断的に比較していきます。
| モデル名 | 搭載CPU | メモリ規格 | M.2スロット数 | PCIe x16スロット | 冷却機構の特徴 | 市場での立ち位置(予測) | 公式価格(参考) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| BD790i X3D | Ryzen 9 7945HX3D | DDR5 SO-DIMM (5200 MT/s) | 2x (PCIe 5.0) | 1x (PCIe 5.0) | 基板80%カバー大型ヒートシンク / 120mmファン別売 | ゲーミング特化型(3D V-Cacheでゲーム最強クラス) | 99,980円 / $599(2025年3月時点) |
| BD895i SE | Ryzen 9 8945HX | DDR5 SO-DIMM (5200 MT/s) | 2x (PCIe 4.0) + M.2 2230 (Wi-Fi用) | 1x (PCIe 5.0) | 4ヒートパイプ搭載ロープロファイル(37mm)/ 120mmファン別売 | 高バランス型(最新Ryzen 9搭載でコスパ重視) | ~$423.90(セール価格、2025年12月時点) |
| AR900i | Core i9-13900HX | DDR5 SO-DIMM (5600 MT/s) | 4x (PCIe 4.0) | 1x (PCIe 5.0) | カスタムCPUクーラー(100W)/ アクティブSSDクーラー / 120mmファン別売 | ストレージ重視型(M.2スロットが多くNASやクリエイター向き) | 4399元(約86,000円) / $559 |
| BD395i MAX | Ryzen AI MAX+ (Strix Halo) | LPDDR5X (オンボード) | 1x (詳細不明) | 1x (PCIe x16) | ベイパーチャンバー搭載 / AM5/AM4互換クーラー対応可能 | AIO高性能APU型(グラボ不要の可能性) | 未発表(2026年1月発表) |
| DeskMini F1FGM | Ryzen 9 9955HX | DDR5 UDIMM (最大8000 MT/s対応) | 2x (Gen4) + 1x (Gen5) + SATA x2 | PCIe 5.0 x16 + PCIe 4.0 x16 | カスタムヒートスプレッダ / AM5互換クーラー対応(TDP 160Wまで引き上げ可能) | デスクトップ代替・ハイパフォーマンス型(Micro-ATXサイズで拡張性が高い) | 未発表(2025年4月展示) |
(出典:ツクモ販売ページ、TechPowerUp、Guru3D、Wccftech、Notebookcheck 各レポートより筆者作成)
ここが違う! モデル別「本当の使いどころ」
上の表だけ見ても「結局どれがいいの?」と思いますよね。ここからは、数字だけでは伝わらない各モデルの性格を掘り下げます。
ゲーム重視なら「BD790i X3D」がまだ強い
2025年3月に発売されたBD790i X3Dは、AMDの3D V-Cache技術を搭載したRyzen 9 7945HX3Dを載せたゲーミング特化モデルです。Guru3Dのレポートによれば、基板面積の約80%を大型ヒートシンクが覆っており、冷却性能も高い水準を誇ります。
特にMMOやFPSなど、CPU負荷の高いゲームをやる人には、この3D V-Cacheの恩恵が大きく、現時点でもゲーム用途なら最強クラスの選択肢と言えます。価格は約99,980円(税込)と決して安くはありませんが、CPU+マザーボードと考えれば、コスパは悪くないでしょう。
ただし、付属の120mmファンは別売りの場合がある点は要注意。ユーザーからは「ファンが付属しないのに気づかず、別途購入でコストがかさんだ」という声も複数確認されています。組み立て前に、パッケージ内容をしっかり確認しましょう。
コスパと最新性能のバランスなら「BD895i SE」
2025年12月に発売されたBD895i SEは、より新しいRyzen 9 8945HXを搭載しながら、セール時には約423.90ドル(北米価格)という手頃な価格が魅力です。
BD790i X3Dほどのゲーム特化性能はないものの、4本のヒートパイプを備えた冷却機構は従来モデルより進化しており、日常使いからクリエイター用途まで幅広くカバーできます。個人的には、「とりあえず最新のMinisforumを試してみたい」という人には一番おすすめできるモデルです。
ストレージをたくさん積みたいなら「AR900i」
Intel派の方や、M.2 SSDを4枚も積みたいという変態的な(褒めてます)ストレージ欲求をお持ちの方には、AR900iが刺さります。
Core i9-13900HXを搭載し、M.2スロットが4つもあるため、NASや動画編集マシンとしての拡張性が段違い。さらに、SSD用のアクティブクーラーまで搭載されているという徹底ぶりです。
未来の選択肢:「BD395i MAX」と「DeskMini F1FGM」
まだ発売されていませんが、BD395i MAXはグラフィックボードを省略できる可能性を秘めた革新的なモデルです。もし「ケースを極限まで小さくしたい」「配線を減らしたい」というニーズがあるなら、このモデルの動向を注視する価値はあります。
また、DeskMini F1FGMはMicro-ATXという大きめのサイズを許容できるなら、市販のAM5用クーラーが使えるため、冷却の選択肢が一気に広がります。TDPを160Wまで引き上げられる点も、従来のMinisforumにはない強みです。
ユーザーの生の声から見える「注意点」と「本当のメリット」
ここで、実際にAmazonやX、掲示板などで見られたユーザーの声を集計した結果を共有します。製品レビューやブログではなかなか触れられない、実運用上のリアルなポイントです。
ポジティブな声(確認件数:6件相当)
- 通常のITXマザーボードより組み立てが簡単で、CPUクーラー選びの手間が省ける
- 消費電力が抑えられていて、電気代が安く済む
- PCIe 5.0 x16スロットがあるので、最新グラフィックボードの性能を引き出せる
- BD790i X3Dのゲーム性能が予想以上に高い
ネガティブな声・不満(確認件数:5件相当)
- ファンが付属しないモデルがあり、別途購入が必要でコストがかさむ
- SODIMM(ノートPC用)メモリは価格が高く、種類も少ないので選びにくい
- CPUがオンボードのため、将来のアップグレードが効かない
- 付属のWi-Fiモジュールが有効化されていなかったり、別途アンテナが必要な場合がある
(出典:Amazon.com / Amazon.co.jp レビュー、X、5ちゃんねる より集計 / 確認日:2026年7月3日)
特に「ファン別売り問題」 と 「SODIMMメモリの選び方」 は、初心者がつまずきやすいポイントです。MinisforumのマザーボードはCPUクーラーが大型のヒートシンクだけで、冷却ファンは別売りというケースがほとんど。120mmのケースファンを別途用意する必要があるので、予算に組み込んでおきましょう。
また、SODIMMメモリはデスクトップ用(DIMM)より選択肢が限られ、価格もやや高めです。対応速度(例えばBD790i X3Dは5200 MT/sまで)を確認し、それに合ったメモリを選ぶようにしてください。
結局、どのMinisforumマザーボードを選べばいいの?
ここまでの内容を踏まえて、あなたの用途別のおすすめをまとめます。
- ゲームがメインの人 → MINISFORUM BD790i X3D
3D V-Cache搭載CPUがゲーム性能で圧倒的なアドバンテージを持ちます。ファン別売りに注意しつつ、最新ゲームを高フレームレートで楽しみたい人に最適です。 - コスパ重視で最新モデルを試したい人 → MINISFORUM BD895i SE
2025年12月発売の新しいRyzen 9を搭載しながら、セール時には非常に手頃な価格になることがあります。バランスの取れた性能で、自作PCデビューにもおすすめです。 - ストレージをたくさん積んでNASや動画編集をしたい人 → MINISFORUM AR900i
M.2スロットが4つある圧倒的な拡張性が魅力。Intel派の方や、大容量ストレージを活用したクリエイター用途に強力です。 - グラボなしで最新APUを狙いたい人(未来予約) → MINISFORUM BD395i MAX
まだ発売前ですが、内蔵GPUの性能次第では小型PCの常識を変えるかもしれません。発売情報をチェックしておきましょう。
まとめ:Minisforumマザーボード選びで失敗しないために
MinisforumのMoDTマザーボードは、コンパクトで高性能、かつ省電力という大きな魅力を持つ一方で、CPU交換不可・SODIMMメモリ必須・ファン別売りといった、通常の自作PCとは異なる「前提」があります。
これらの特徴を理解した上で、自分の用途に合ったモデルを選ぶことが何より重要です。
2026年7月現在、ゲームならBD790i X3D、バランスならBD895i SE、ストレージ重視ならAR900i、そして未来の選択肢としてBD395i MAXとDeskMini F1FGMを視野に入れておくと良いでしょう。
あなたの理想の1台が見つかることを願っています。

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